原題 Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
上映時間 116分
製作国 イギリス
脚本:監督マーティン・マクドナー
フランシス・マクドーマンド/ウッディ・ハレルソン/サム・ロックウェル/アビー・コーニッシュ/ジョン・ホークス/ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ/ ルーカス・ヘッジズ
アメリカ、ミズーリ州の田舎町エビング。ある日、道路脇に立つ3枚の立て看板に、地元警察への辛辣な抗議メッセージが出現する。それは、娘を殺されたミルドレッド・ヘイズが、7ヵ月たっても一向に進展しない捜査に業を煮やして掲げたものだった。名指しされた署長のウィロビーは困惑しながらも冷静に理解を得ようとする一方、部下のディクソン巡査はミルドレッドへの怒りを露わにする。さらに署長を敬愛する町の人々も広告に憤慨し、掲載を取り止めるようミルドレッドに忠告するのだったが…。
ベネチア国際映画祭 脚本賞(2017年)トロント国際映画祭 観客賞、第75回ゴールデングローブ賞で最多となる4冠に輝き、本年度アカデミー賞6部門ノミネートされた話題作。
因みにアカデミー主演女優賞(フランシス・マクドーマンド)と助演男優賞(サム・ロックウェル)を受賞した。
娘アンジェラはレイプされ惨たらしい姿となって発見された。
が、7ヶ月経っても犯人は捕まらず・・・警察からは何の音沙汰もない―。
一体警察は本当に事件を捜査しているのか?!
警察を挑発して捜査を進展させたいとTVのインタビューにも応じたミルドレッド。
しかし、住民の人望厚いウィロビー署長を名指ししたこと、
「町中の人が知っている彼の病気」により、被害者家族であるはずの彼女はまるで立場が一転。
町の住民はミルドレッドを、騒動を起こす厄介者という扱い。
それどころか、ミルドレッドの周辺にも被害が及び、、、
ミルドレッドのここに至る(名指し広告)怒りの原因―。
それは誰にもある日常の「あの日、もしこうしていたら」
でも、誰にもそれは予想できない――ミルドレッドは後悔の涙を怒りに変える.......
彼女の最大の敵となる差別主義者のディクソン巡査は、
肌の色の違い、体型の違い、性的対象の違い等の理由を付け、ことごとく排除の対象をみつけ攻撃。
久しぶりの苦手サム・ロックウェルがスバラシイ!!
人格者署長のウィロビーの、
ミルドレッドへのセリフ(差別主義者を辞めさせると警官がいなくなる)が印象に残るが
その昔南部からの移住者や移民も多いこの片田舎で、署を纏めるのはさぞかし大変だったとは思う。
が、彼は思いがけない幕引きをする。。。
数少ないミルドレッドの味方・エビング広告社のレッド役はケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。
ビザンチウムほどではないけど(笑)いかにも弱そうなのに権力に屈しないところが痛々しくもアッパレ👌
ニュースでもよく流れる、警官の黒人への暴力....。
アメリカ社会の根深い闇を正面から映し出しているので、私的にはホンモノだと思えた作品。
ラストに関しては、途中からもしかしたら・・?という予想通りだった。
怒りは怒りを呼び、憎しみは安らぎを奪い、
誰かの愛は、、人生を変える。。。
コチラも公開劇場が少なく、私が鑑賞した夜の回も混んでいた。
脚本も良かったけど、フランシス・マクドーマンド始め、濃いキャストが嵌っていて面白かった!
前評判通り、あっという間に引き込まれた2時間。