「眠り姫」
作：大山淳子「夢のあと」
朗読：広末涼子
出演：金澤美穂、佐野岳、凛美、井上想良、田中ヒロコほか
全てに準備万端な貴子は、第１志望の商社に就職後、同期で一番優秀な優一と結婚、会社でも順調にキャリアを重ねてきた。唯一思い通りにいかなかった妊娠も37歳にしてようやく手に入れ間もなく臨月だ。２つ下の妹笑子は貴子とは正反対の性格。すべてにおいて要領が悪く実家の古い本やを手伝いながら今も独身だ。妊娠検診に笑子を連れ出した貴子は帰りに交通事故に遭遇する…
貴子は夢をみていた。。
順調に第一希望をものにしてきたこれまでの事。そして、
我慢強いというより鈍いとさえ思っていた妹の事。そして義理を欠いてしまった大好きな叔母のこと。
そして、まどろみから醒めて貴子は失ったものと得たものを自覚する…
大人の為の優しい絵本のような、、愛おしい物語でした。
人生の大事な瞬間をスキップしてしまった事に打ちのめされながらも、
人生のすべてを家族に捧げてきた妹に、優しい叔母を真似て声をかける貴子に
思わず決壊。。。だから笑子はお姉ちゃんが大好きだったのね
既にこの夏２度ほどNHKで放送されましたが、機会があれば是非・・・
「第２回 ラプンツェル」
作：島本理生「ラプンツェルの思い出」
朗読：葵わかな
出演：朝井大智、長澤樹、緒形敦、山村美智ほか
離島で暮らす女子高生の恵麻は、月に一週間だけ東京から島に来て美容室を開くキヨと出会う。周りにはいない大人な雰囲気に好意を抱きはじめる恵麻。ある時、キヨからいずれ失明すると打ち明けられ「その前に君の裸を見たい」と言われて…。
こちらは打って変わって、ほろ苦い青春の洗礼を描いたものでした。。
恋とは大いなる誤解から生まれるものかも知れないけれど、、痛々しい物語。
あのラストでも、なんか救われなかった。やっぱりどこか親目線で見ていたからかも。
なので若い方に観ていただき、感想など聞かせていただきたいかもです
（原作は日本の女性作家６人によるアンソロジー短編集で、2019年に文庫化されているとのこと。）