愛とは、生きる力。
原題 LES MISERABLES
製作年度 2012年
製作国・地域 イギリス
上映時間 158分
原作 ヴィクトル・ユゴー(原作小説)
脚本 ウィリアム・ニコルソン/アラン・ブーブリル/クロード=ミシェル・シェーンベルク/ハーバート・クレッツマー
監督 トム・フーパー
出演 ヒュー・ジャックマン/ラッセル・クロウ/アン・ハサウェイ/アマンダ・セイフライド/エディ・レッドメイン/サマンサ・バークス/アーロン・トヴェイト/イザベル・アレン/ヘレナ・ボナム=カーター/サシャ・バロン・コーエン
19世紀のフランス。1本のパンを盗んだ罪で投獄され、19年間を監獄の中で生きたジャン・バルジャン。仮出獄した彼は再び盗みを働いてしまうが、司教の優しさに触れ、心を入れ替えると決意する。過去を捨て、マドレーヌと名前も変えながらも正しくあろうと自らを律して生きていくバルジャン。やがて市長にまで上り詰めるが、法に忠誠を誓うジャベール警部に自らの正体を見破られ逃亡を余儀なくされる。その一方で、薄幸の女性ファンテーヌから託された彼女の娘コゼットに深い愛情を注ぎ、美しい女性へと育てていくバルジャンだったが…。
ビクトル・ユーゴー原作の「ああ無情」。
私が小学生の頃は銀の燭台のエピソードが抜粋され教科書にも載っていて、子供心にかなり衝撃を受けた作品でした。
貧しさからパンを盗み、そこでジャベール警部に生涯忘れられない出会いをする。
仮出獄ののちもついてまわる「危険人物」の身分証に打ちのめされるバルジャンを、
ミリエル司教の愛と慈悲が救い・・・彼は良心を取り戻し、
名を変え、やがて財を成し、社会貢献出来るまでになるが…―
異常なまでに記憶力のいいジャベール警部は、バルジャンを犯罪者として執拗に追い詰める。
19世紀フランスの、民衆の悲惨な生活の中で繰り返される無常の連鎖・・――。
ファンテーヌの絞り出すような「夢やぶれて(I Dreamed a Dream)」でもうやられました
バルジャンの「彼を帰して」(Bring him home)も父の心情が伝わってきたし、
エポニーヌの「オン・マイ・オウン(On My Own)」には決壊しました
そして自由を求め、互いを鼓舞する学生達の若々しい「民衆の歌」(The People's Song)
どのシーンも、役者としての歌が心を揺さぶり、
朗々と歌い上げない、「シーンのセリフ」となっていたのがよかったです。
正義の人なのに、顔に「孤独」と書いてあるようなジャベールを演じたラッセル・クロウの
哀愁の滲む歌もかなり良かったし、
子役の2人もとても上手かった
アマンダちゃんは綺麗で澄んだ歌声エディ・レッドメインも恋する貴公子、嵌ってました!
とりわけお気に入りは、革命に身を捧げるABCの友・アンジョルラス役のアーロン・トヴェイト♪
颯爽たる革命家振りが好印象でした
不条理に怒り、貧しさに泣き・・・それでも人を変えるのは今も昔も、「愛」で、
世を変えるのは若者達の勇気で、それを阻むのは、世間の「無関心」だという、
古いけれど、今に繋がるテーマでもあり、
ラストは温かく、慰められるものになっていました