原題 THE IMMIGRANT
製作年度 2013年
製作国・地域 アメリカ/フランス
上映時間 118分
脚本 ジェームズ・グレイ/リチャード・メネロ
監督 ジェームズ・グレイ
出演 マリオン・コティヤール/ホアキン・フェニックス/ジェレミー・レナー/ダグマーラ・ドミンスク/アンジェラ・サラフィアン
戦火を逃れヨーロッパからアメリカに移住した敬虔なカトリック女性の過酷な人生を描く
1921年、エヴァと妹マグダは戦争の影響で情勢が不安定な祖国ポーランドを離れ、ニューヨークに到着する。だが、入国審査で医師に肺病と診断されたマグダは隔離され、二人は離れ離れに。入国を拒否されたエヴァは、ブルーノという見知らぬ男性のおかげで強制送還を免れる。
「大統領の執事」を観に行ったのに、間に合わず、少しの待ち時間で観れたコチラをチョイス。
随分前にチェックしていてスルー予定だったから、期待値はゼロに近く、
なので、マリオンの罪深い美しさだけを観るつもりだったからか(笑)
重苦しい雰囲気も気にならず鑑賞できましたが、、、
1920年代のアメリカに希望を託さずには生きられなかった、ヨーロッパからの移民たち。
エヴァと妹のマグダもソビエト(現ロシア)との戦いで両親を失い、
祖国ポーランドを逃れて、米ニューヨーク湾内のエリス島にたどり着いたが、
妹は入国審査で結核と診断されて隔離され、エヴァ自身も難癖をつけられ入国を拒否されるが―
そこから紐解かれる美しい移民に訪れる苦難…―
ブルーノとの最初の出会い。
危険を冒して頼った親戚との会話。
それで粗方の察しはつく物語で、、、この邦題には「え?」となる。
むしろ最後で告げる男の告白の方がタイトルに相応しい気がするのだけど、
それもこの作品の本質から外れていくものだし....。
原題も直接的でロマンはないけど、もう少しなんとかならなかったの?って思えた。
ある偶然の出会いから運命を狂わされる3人を描いているのだけれど、
お話自体は女目線で観るか、男目線で観るかによって違ってくると思える内容。
敬虔なカトリック信者であろうと、意を決して娼婦になったとはいえ、
男を見る目が養われるワケではないのね〜、な、エヴァにイライラした私は
男目線で観ていたのかも。
およそ100年前の物語は、ジェームズ監督の祖父母の体験が基になっているそうで、
当時実際に移民の入国審査が行われたエリス島で撮影された貴重な内部シーン。
数多くのアメリカ移民の子孫にとってのエリス島は、夢と希望を胸に上陸した祖先を思い起こさせる
特別な場所であろうことは想像できるが、やや盛り上がりに欠けたという印象は否めない。
それにしてもコチラもジェームズ・グレイ組(笑)の筆頭、またホアキン・フェニックスなのね
でも、メインキャスト3人は、こういうシックな雰囲気が似合っていたので最後まで観れました。