上映時間 103分
製作国 フランス/アメリカ/ベルギー/イタリア
監督 オリヴィエ・ダアン
出演 ニコール・キッドマン/ティム・ロス/フランク・ランジェラ/パス・ベガ/パーカー・ポージー/マイロ・ヴィンティミリア/デレク・ジャコビ/ロバート・リンゼイ/ニコラス・ファレル/アンドレ・ペンヴルン/ロジャー・アシュトン=グリフィス
1956年、人気絶頂の中、26歳という若さで突然ハリウッドから引退し、モナコ大公レーニエ3世の妻、モナコ公妃となる道を選んだグレース・ケリー。その“世紀の結婚”から6年、いまだに宮中のしきたりに馴染めず、孤立感を募らせる息苦しい毎日を送っていた。そんな時、ヒッチコック監督から次回作「マーニー」のヒロイン役を直々にオファーされ、心ゆれるグレース。ところが折しも、モナコが国家存亡の危機に直面してしまう。フランスのド・ゴール大統領がモナコに過酷な課税を強要し、一触即発の緊張状態に陥ってしまったのだ。大国フランスを相手にやがて万策尽きるレーニエ。そんな夫を支え、愛する家族と国家を守るため、グレースはある覚悟を胸に行動を開始する。
オスカー女優、グレース・ケリーが26歳という若さで引退し、
世紀の結婚から6年後の宮殿を舞台に繰り広げられる、ある国家存亡の危機に際して
その時公妃は?という、史実をベースに描かれたフィクション。
伝記ドラマという感じはそんなにしなかったし、
ちょっとサスペンス仕立てな部分で引っ張られて、最後まで楽しめました♪
人気絶頂の女優を捨ててヨーロッパの小国に嫁いできたハリウッド女優。
モナコ公女としての教育も十分とは言えず、周りを親戚に囲まれ、籠の鳥状態。
意見を言えばたかが女優のくせにと言われ、夫にすらアメリカ的とバカにされ、
この国の為、家族の為の努力が実らない、独りぼっちのグレース。
そんな時、モナコは庇護国であるフランスによって脅かされる。
ここではフランス側の内情にはあまり触れられていないが、彼らの敵・ドゴール仏大統領は
第二次世界大戦後も安定しない仏の政局、経済に強権的な姿勢で政策を進め、成功してきた人物。
そしてアメリカ嫌いでもあったらしい。
時を同じくしてヒチコックの新作「マーニー」への誘いに揺れていたグレースが、
自分を取り戻すまでにどんな時間が必要だったのか?!
レーニエ3世を演じるティム・ロスとかオナシスが、見分けがつかないシーンもあって
ちょっと執務室とか、男性の談笑シーンは解り難かったけれども、グレースが
デリエール伯爵に″ヨーロッパ流″の指導を受ける辺りからガラリと雰囲気が変わり、解り易い。
カルティエが再現したしたという、ホンモノのジュエリーが5つ。
沢山登場するジュエリーの中からみつけるのも楽しみの一つかも。
グレース・ケリーと言えばエルメスだけど、
他にもランバンが、シャネルが、ディオールが、当時の衣裳を一から作り上げたというのも、
この作品に大きく貢献して、観客を60年代のモナコに誘ってくれていたと思う。
勿論、ニコールは最後までニコールだったけど、十分クールビューティーな公妃でした!
そして、クライマックスへの序曲、
プッチーニの私のお父さんをマリア・カラスが歌い上げるシーンは、何の違和感もない
パス・ベガが成り切ってました~