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ペコロスの母に会いに行く

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だいじょうぶ。
なにかと不安もおありでしょうが、
笑いと愛をおとどけします。
原作 岡野雄一『ペコロスの母に会いに行く』
脚本 阿久根知昭
監督 森崎東
出演 岩松了/赤木春恵/原田貴和子/加瀬亮/竹中直人/大和田健介/松本若菜/根岸季衣/佐々木すみ江/島かおり/長内美那子

漫画家・岡野雄一が、
自分が経験した事をヒントに描いたエッセイコミックを実写化したヒューマンドラマ
長崎で生まれ育った団塊世代のサラリーマン、ゆういち(岩松了)。ちいさな玉ねぎ「ペコロス」のようなハゲ頭を光らせながら、漫画を描いたり、音楽活動をしながら、彼は父さとる(加瀬亮)の死を契機に認知症を発症した母みつえ(赤木春恵)の面倒を見ていた。迷子になったり、汚れたままの下着をタンスにしまったりするようになった彼女を、ゆういちは断腸の思いで介護施設に預けることに。
苦労した少女時代や夫との生活といった過去へと意識がさかのぼっている母の様子を見て、彼の胸にある思いが去来する。

長崎を舞台に、
戦争、終戦、戦後と生き抜いて、、今は息子と孫が帰宅するまでの一日を
危ういながらも留守を守って過ごしていた母と、
バツイチ、はげちゃぴんの僕の、愛おしい認知症介護の日々が、
ユーモアたっぷりに、でも、時に切なく、優しく描かれていて、
評判通り、ほんとに本当に素敵な作品でした


私たちは誰もが、オギャーと生まれてハイハイをし、つかまり立ちをし、
やがて二足歩行となり、、そして老いていつか逆行していく・・
それはなにも体力的なモノだけでなく、記憶も逆行していくという......

ゆういちは仕事をしながら自作の歌を引っ提げライブステージに立ったりもしながら
息子とともに母の面倒をみていたが、
ある行為をきっかけに施設に預ける決断をする。
そこまでも、それからも…―
老いた母に寄り添い、同じことを何度でも答える中年の息子がとても可愛い。とても優しい。

母は今の記憶が途切れた時、遙かな少女時代に居たり、
それが夫との苦しい生活の中だったり、
忘れ難い親友との想い出だったり、、、

”忘れ行くひと”と、”忘れ去られる人”――そこを、
深刻過ぎない描写で、双方の姿を描いているのがいいです。

赤木春恵さん、凄いのひと言です。
岩松さんの普通のいいひと役、多分今回が初めてだったかも(笑)

何度も笑い、何度か泣き、
でも、愛した事、愛されたこと
共に生きて人が老いるまで色々あったこと。
それを受け入れて生きていくことを、やさしく教えてもらった作品でした。
公開時は多忙で見逃してしまいましたが、BSで放送があったのを録画して鑑賞。
これはどなたにも、機会があれば観て戴きたい1本です♪

ペコロスの母に会いに行く 劇場予告編

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