犯人は、まだ
昭和にいる。
上映時間 121分
原作 横山秀夫
脚本 瀬々敬久 久松真一
監督 瀬々敬久
出演 佐藤浩市/綾野剛/榮倉奈々/夏川結衣/緒形直人/窪田正孝/坂口健太郎/菅田俊/瑛太/吉岡秀隆/永瀬正敏/三浦友和
横山秀夫の傑作ミステリーを豪華共演で映画化したミステリー・ドラマ。本作は前後編2部作の前編。
7日間で幕を閉じた昭和最後の年、昭和64年。そのわずかな間に少女誘拐殺人事件が発生。それは刑事部で“ロクヨン”と呼ばれ、少女の死亡、未解決のままという県警最大の汚点を残し14年が過ぎ去った……。
時効まであと1年と迫る平成14年。当時“ロクヨン”の捜査にあたった刑事・三上義信(佐藤浩市)は、警務部広報室に広報官として異動する。三上は時効が迫ったロクヨン解決のために動き出すが、そこに巨大な壁が立ちはだかる。記者クラブとの確執、キャリア上司との対立、刑事部と警務部の軋轢……。そんななか、ロクヨンをなぞるような新たな誘拐事件が発生する……。
公開初日の夜の回、観てきました。
普段は大抵、情報を入れずに映画を観てきているので、最近ドラマ版を観たばかりで
こういうミステリーが(しかも前後編)どこまで愉しめるか、不安でしたが、
ぃや~~っ流石のキャスト陣!ぐいぐい引き摺りこんでくれました。
面白かったです!
とある県警。
ある交通事故の被疑者の実名を公表するか否かで、県警と記者クラブとで激しい攻防が繰り広げられている。
この仕切りを任されているのは警務部の広報に異動になったばかりのベテラン警察官・三上。
この県警の抱える未解決の少女誘拐殺人事件“ロクヨン”の担当刑事だった。
そして、彼は恐らくは精神疾患(醜形恐怖症)だと窺わせる高校生の父親でもあり、
家庭の悩みも抱えながら、再び“ロクヨン”と関わっていく…―
三上は、県警と記者クラブの板挟みで窮地に立たされ、あるいは本庁と県警の板挟みになり
また、対立する刑事部と警務部との板挟み、情報を得られない中で、被害者家族と関わっていく。。
もの凄い数の登場人物ですが、それぞれの立ち位置がしっくりするキャスティング。
広報官三上を支える若手の綾野剛。
三上を窮地に追い込む尖がった記者の瑛太。かなりイイです(笑)
タカピー警務部長の滝藤賢一、その部下の調査官仲村トオルちゃんのキャラは
ドラマ「刑事の勲章」と同じ(笑)
そして“ロクヨン”関係者の永瀬、窪田、吉岡秀隆、菅田俊、何れもぴったり
この前編は、ミステリーとしてはプロローグでも、
ヒューマンドラマとしてはちゃんとクライマックスもある。
警察という特殊な舞台ではあるけど、社会はこんなにも生き難い。
だけど、様々な困難と闘って、大人は子供を護ろうと必死に生きている。
この2時間で描かれる三上の孤独な闘いに胸が潰れそうになる。
が、
これは、大人だけでなく、これから大人になる世代にも観て欲しい作品。
来月の後編も楽しみです♪