上映時間:124分
原作:脚本:監督 西川美和
本木雅弘/竹原ピストル/藤田健心/白鳥玉季/堀内敬子/池松壮亮/黒木華/山田真歩/深津絵里
人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)は、妻が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。その時不倫相手と密会していた幸夫は、世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできない。そんなある日、妻の親友の遺族―トラック運転手の夫・陽一とその子供たちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出る。保育園に通う灯(あかり)と、妹の世話のため中学受験を諦めようとしていた兄の真平。子どもを持たない幸夫は、誰かのために生きる幸せを初めて知り、虚しかった毎日が輝き出すのだが・・・
それなりに一生懸命生きているのに、やらかしている事に気づかない痛い男―…
そもそも彼に「ひとを愛する」ことはあったのか?とさえ思える主人公。
そんな男に突然の妻の事故死の一報が入る。
その日のニュースを不倫相手と見ていた彼は、悲劇の夫を演じるしかなく、、、
予告を観た時に感じた重苦しさはそれほどではなく、
未熟な大人の情けなさ、可笑しさを、優しくみつめ心をほぐしていくような作品でした。
同じように妻を亡くした妻の親友家族、大宮一家と知り合い、
ふとした自分の提案から大宮の子供と接することになった作家の衣笠幸夫。
彼は今まで知らなかった喜びを感じるとともに、一方で、
共に暮らしながら何も知らなかった妻の真実に気付き始める…―それは、
…「別れ」という出会いであったかも......
幸夫と大宮は対極に居て、
幸夫はその歪んだもの言いから夫婦仲はもう冷え切っており、その日の妻の服装さえ記憶になく
突然の死はショックであっても悲しみに打ちひしがれるほどではない。。。
大宮はガマンしている子供を尻目に、恋しさを隠そうともしない愛妻家。
泣けない男と泣く男――
妻への思慕を断ち切れない大宮と、新しい喜びを知った幸夫だったが、転機は訪れる。。。
幸夫がメロメロになる子供たちは二人ともとっても自然でよかったです!
「幸夫くんガンバレ」の白鳥玉季ちゃんは、見覚えがあると思ったら「トト姉ちゃん」に出てた
坂口健太郎さんの娘役だった~。
すっかり伸びた前髪を自分で切るところで、思わずグッと来てしまった
妻が旅行に出かける日に切ってもらった幸夫の髪も伸び、あかりちゃんは自分で切って、
さて、幸夫は・・・?
西川監督らしい生々しさもほどほどで、
心は波立つけれど、でも、その波は温かい。好きな作品です