最高の愛を込めて、葬ります。
上映時間 125分
脚本:監督 中野量太
宮沢りえ/杉咲花/駿河太郎/篠原ゆき子/伊東蒼/松坂桃李/オダギリジョー
銭湯“幸の湯”を営む幸野家。しかし父の一浩が一年前に蒸発してしまい、銭湯は休業状態に。母の双葉は代わりにパン屋でパートをしながら中学生の娘・安澄を育てている。そんなある日、突然倒れた双葉は、ガンで余命2ヵ月と非情な宣告を受ける。ショックを受けつつも、現実に気丈に立ち向かい、家出した夫の捜索や銭湯の再開、学校でイジメに遭っている娘を叱咤して独り立ちさせる、といったやらなければならないことをリストアップし、すぐさま行動に移す双葉だったが…。
時間が出来た時、丁度待ち時間なく観られるのがコレしかなかった。
評判も良かったので迷わずチケット購入。
正解でした。ってか、この出会いに感謝!
心地よい2時間を過ごせました。。。
飄々とした一浩@オダギリジョーと、
懐の深い、けれど、現実をみつめて真剣勝負の双葉@宮沢りえの夫婦の落差に笑い、
娘の危機に凛として一歩も譲らない母の姿に共感し―、
彼女(双葉)のこれまでの子育ての真意に触れた時も、
たぶん、独りだったら大人気なくしゃくりあげて泣いていた。。。
双葉が行動を起こす度、
娘の知らなかった家族の秘密が暴かれていくのが衝撃ですが、
その全てが感動に繋がっていく後半――。
この物語には様々な母親が隠れています。
子供を捨てて男に走った母親、
産んでもいない子をわが子として育てる母親。
子供の将来を案じ、離れてしまった母親。
捨てたわが子が会いに来ても認めず断固会おうとしない母親――
家族の愛を知らない、目標を見出せず彷徨ってる青年に出会った時も、
母を亡くした意味も解らない探偵の幼い娘にも、嘘のない愛情で向き合い…
妻として、母として、女として、そして娘としても、
最後まで偽りのない自分の愛を燃焼させた双葉が残したもの…―
愛は この愛は あなたにも言わない
会いたいな 会えないな
今そっと手放すよ
花の名前を知るとき あなたはいない
会いたいな 泣きたいな
でも全部抱きしめて
生きていくの
.......きのこ帝国「愛のゆくえ」
親として、その前に女として、、
自分の生き方を考えさせられる作品でした