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平清盛 第23回

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脚本 藤本有紀
演出 柴田岳志
制作統括 磯智明
音楽 吉松隆
語り 岡田将生
出演 松山ケンイチ/深田恭子/玉木宏/豊原功補/松田翔太/藤木直人/森田剛/西島隆弘/田中麗奈/小日向文世/和久井映見/阿部サダヲ/中村梅雀/松雪泰子/上川隆也/國村隼
第23回 「叔父を斬る」 11.6%
信西は清盛と義朝に、それぞれ忠正(豊原功補)と為義(小日向文世)を斬首せよと命じる。時の権力者に上り詰めた信西に逆らえるはずもなく、清盛は忠正に沙汰を伝える。運命を受け入れた忠正は、清盛自身が自分を斬るよう要求する。一方の為義も、源氏の栄華のために自分を斬れと義朝に告げる。清盛と義朝は葛藤しながらも、ついに斬首の決断を下す…。

今回も見応えのある人間ドラマとなっていました・・・
斬首という極刑を復活させた信西。従わなければ官位も財宝も、総て召し取るという、
余りの言葉に、いつも朝廷で平氏の後ろ盾となり援けてくれた藤原家成の息子・成親(吉沢悠)にとりなしを頼むが、
この件は自分の力ではどうしようもないと、泣いて断られる。が、
清盛の去った後の成親の表情は、言葉通りには受け取れないものが―…。

忠盛を助ける手だてもなく、遂に忠正に報告する清盛・・・一瞬で理解し、受け入れる忠正。

同じように源氏も信西の沙汰を受け、義朝は反発するが、清盛は叔父を斬ると信西に言われ、
怒りの矛先を、為義を捜した由良にぶつける。

眠れぬ夜を明かす清盛。
その最後の朝、忠正は運命を共にする息子たちに、決して平氏を怨むでないと言い聞かせ、
庭に控えて見送る一門の哀しみを受けながら川原に向かいます。
だれもが声を殺し、息もせずに忠正を見送るこのシーンは凄かったです・・・

そして、その時。
かつて名を上げる為に、地方の揉め事に首を出し、荒々しく戦ってきた義朝が、
吾が子に弟を殺させたのに、イザ自分が親を、という段階で結局父・為義を斬れなかった。

これまで豊かな資金力に恵まれ、血なまぐさい事から遠くに居たはずの清盛は
その役目から逃げなかった。その重き荷を自分で背負った―。
忠正の、身内を斬る痛みを乗り越えてこそ一門は栄えるの言葉を噛み締めて.....。


勝利の宴。
この争いの種の後白河天皇に、心を隠してかしずく清盛・・武士の姿の原型をみた気がしました。
そして宴の後の信西と清盛。
武士の立場が変わらぬ事への怒りをぶつける清盛に、
「太刀なら私も振るうておる。この腐った世を根底より叩き直すため、
眼には見えぬ太刀を、、その返り血と己の血反吐にまみれて生きておる」と言い、
「この信西、知力を持ってそなたの野心を支えて進ぜよう。そなたは武力を持って、私の政を補え。
清盛。共に世を変えようぞ。」と若き日に出会った頃のような今夜の信西。

清盛の屋敷では、時子が妹の滋子に女官として勤めに出るように言っていました。
反発する滋子に、いつに無く厳しい時子。
「一人で生きておると思うでないぞ。そなたは平氏の棟梁の義妹。進んで一門のお役に立つことをせよ」
今回のことで一門の誰もが傷つき、その重き荷を背負った清盛をみて
時子さまも武士の妻の重さを知ったところでした。
そして、まさにこれから滋子にとっても運命の扉が開かれていくのですね。。。

一方の由良御前は、鬼武者を強い男子に育てることが自分の努め、だけど
常盤には夫・義朝の心の安らぎを求めるのを認め、優しい子に育てるよう語りかけるのでした。
そうした由良の意思を受け、鬼武者は為義の最期を見届け、
義朝を援けるために早く大人になりたいと申し出て、元服をし頼朝となります・・。

一つの戦いが終わり、何かが生まれ、新たな局面に歩を進める次回、
いよいよ窪田正孝くんの重盛がみられます♪
楽しみです〜

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