脚本 藤本有紀
演出 柴田岳志
制作統括 磯智明
音楽 吉松隆
語り 岡田将生
出演 松山ケンイチ/深田恭子/玉木宏/豊原功補/三上博史/山本耕史/阿部サダヲ/加藤浩次/小日向文世/和久井映見/松雪泰子/上川隆也/中村梅雀/中井貴一
第13回 「祇園乱闘事件」 11.3%
1147年、 清盛の放った一本の矢が世を揺るがす騒動に発展してしまう。都を度々荒らしていた僧兵に立ち向かう清盛(松山ケンイチ)はついに神輿(しんよ)に向けて矢を射る。世を悩ませていた強訴(ごうそ)を更に過熱させてしまった清盛の行いは、清盛・忠盛(中井貴一)親子の流罪についての議論を呼び起こしてしまう。
発端は一門の繁栄祈願のため祇園社(現・八坂神社)を訪れていた清盛たちが僧兵に因縁をつけられたことで乱闘となり、
平氏をうとましく思っていた比叡山延暦寺の僧・明雲が清盛一党の厳罰を求めて直訴すると、
すぐさま(忠盛の命で)検非違使に部下を差し出した清盛に、益々腹を立てた彼らは神輿(しんよ)を担いで強訴を始め、
それを神輿を避けて食い止めようと源氏が阻止する中、清盛の放つ1本の矢が命中しその場を震撼とさせたこと。
清盛たちを流罪にして平氏を押しやり、藤原摂関家の実権拡大としたい頼長に迫られ、
その真意を知る鳥羽院は信西の意見を求めるも、決心がつかず・・・
一門の重臣たちが集まる場で、今回も兄思いの家盛は、兄上だってわざとやったんじゃないよねぇ〜と庇うけど、真っ直ぐな男、清盛は狙ってやったんだよーと
「あんなものただの箱じゃ、神など宿ってはおらぬ」とキッパリ!
で、その場では清盛にガツンとやったパパ忠盛だけど、ホントは嬉しかったらしい。。。
だって、かつて若い日に自分が愛した舞子も、もののけと畏れられた白河法皇にたった一人で楯突いた女子。迷信や権力に屈しない清盛が舞子の子だと、世に必要な男だと。
蟄居する忠盛に、宗子は着替えを差し入れるが、その時に舞子の思い出の品をみつけてしまい、
母を悲しめる存在の兄に対して、感情が変化していく家盛くん…
そうとも知らず、 時子の差し入れた双六で昔話に浸る忠盛―。双六(賭け事)が強いのは母譲りだと清盛に言っていたら
そこへやって来る悩める鳥羽ちゃん、
ワザとやったの?手違いだったの?と詮議します。で、
ここで時子の差し入れた双六がモノを言うんですね。清盛はサイコロを握り締めて賭けにでます!
結果、ホントは手を焼いていた強訴を繰り返す僧兵たちを黙らせ、自分の中にあるドロドロとした血を洗い流してくれた清盛こそが乱れた世に報いられた一本の矢だという鳥羽ちゃん、
罰金だけで流刑をまぬがれる清盛父子。賭けに強いことを立証〜。
平家一門の穏やかさは、黙って忠盛に仕えてきた宗子の耐える愛に支えられてきたのでしょう。
そんな宗子の忠盛に向ける愛情が傷ついたと解ったことで、さて優しい息子は――
宗子と同じように既に子供のいる清盛の後添えで、清盛の大恋愛を知る時子なのですが、
ここで性格の違いが結果、功を奏した夫への差し入れの顛末…。
夫の心の秘密に傷つき、それを息子家盛に黙っていられなかった宗子が招いた翳。
この物語の大きなキーパーソン、宗子。さ、いよいよ物語は大きく動き出します!
今回はようやく清盛がストーリーの中心にきた感じでしたね!(遅いよっ)
それにしても、清盛(平氏)を軸に描くとこんなにも面白い!
歴史モノとはいえ、どこまでが史実か解らない時代の、
歴史をつくる人間のドラマとして、初回〜4回に続いて面白かった今回は外せない回でした。