毎週水曜 22:00〜22:54
原作 本間洋平「家族ゲーム」
脚本 武藤将吾
演出 佐藤祐市
主題歌 EndlessGame/ 嵐
出演 櫻井翔/神木隆之介/浦上晟周/忽那汐里/板尾創路/鈴木保奈美
沼田家には2人の息子がいる。兄・慎一(神木隆之介)は秀才だが、弟・茂之(浦上晟周)は落ちこぼれ、現在引きこもり中で高校進学さえ危うい状態。そんな茂之の将来を心配した両親は、インターネットで見つけた「東大合格率100%の天才家庭教師!」という広告を見つけ、「天才家庭教師」という吉本荒野(櫻井翔)に連絡を取る。
茂之の復学と慎一を県内トップの名門校に進学させるという命題を突きつけられた吉本だが、「5日間で結構。ただしその間、自らの教育方針には一切の口出しをしないでほしい」という条件を提示し、茂之の家庭教師を引き受ける。
吉本荒野が沼田家の家族面談をしているところから始まる物語は、
この主人公の破天荒なキャラを強調したいあまりの、奇をてらった感のある演出に
ちょっと引いた初回だったけれども―、
ニヤニヤ顔で有無を云わせずの茂之の引っ張り出しの奇策から、
これが自分の身におきたことではない安心感から(笑)吉本荒野に興味が出て、
2話の、イジメられている茂之への、裏をかいた救い。そして
徐々に厭な事から避けて逃げ回るだけの茂之を変えていく、彼流に惹かれていく。
そして吉本荒野に不信感を抱いていた慎一は、
3話で病院に連れて行かれ、ホンモノの吉本荒野に引き合わされる。
それでも吉本への疑いを拭えない慎一は4話でネットに「吉本荒野を訴える会」をみつけ
管理人とメールのやり取りを始める。。。吉本追放に熱を上げる慎一。
しかし、茂之は確実に成績アップ。女の子とデート。
そこに、子供たちから相手にして貰えない孤独を抱える佳代子に覗き見させ、
佳代子の自分への不信感を取り除く事に成功
ここまで家族の行動を十分にウォッチ。時には子供を買収、罠に嵌めていく吉本荒野…。
そして―、核に触れたこの7話
吉本に100万借りて株の損失を補填したばかりの佳代子。しっかし最早中毒?!
近所の無責任な噂に乗せられて買った株の損失は1000万!!!
ホンキで怒る吉本に促され、実は勘当されている実家の親に頼みに行くが
「1000万程度ならあの家を売ればいい」と、
一茂を見限っている父親には元々お前たちには不釣り合いの家だったんだと言われてしまう。
追い詰められた佳代子は手首を切ろうと......そんな佳代子を押し止め、
お母さんが死ぬ前に僕が死にます。
初めから決めていたんで。…こうなってしまったらこうするって。
彼の生命保険の受取人は一茂になっていると言い、お母さんには生きていて欲しいから。
慎一と茂之の為に…。生きて欲しいんです。生きていれば、まだ変われますと。
そんな2人を呆然とみつめる一茂は、この日息子と真希を取り合ったばかり…
吉本にナゼこうなったのか説明されても何がナンだか解らない有様。―
「お父さん。あなたが家族を顧みなかったせいで、何も気付いてあげなかったせいで…!
ここまでいろんなコトが悪化したんですよ!」吉本の言葉は一茂に届くのか....
翌日、佳代子の両親がやってきて1000万の小切手を差し出すが、
この期に及んでもその場しのぎの見栄を張る一之は、
「この借金は私が何とかしてみせます」と断る。
関係がこじれた使い込みの件も、あれは水増し請求じゃない。必要経費だ。との認識。
あんなことぐらい、うちの会社だったら誰だってやってる。と反省の色無し。
見栄を張って上辺だけの家族を演じてきた結果がこの状況を招いたこと
慎一や茂之のことだって、決して社会や時代のせいじゃない。全部あんたたちが悪い
親が子供に向き合ってやらないから、躾てやらないから子供が大人になれないんだ
いいかげん気付けよ!!
この7話は、終盤に向けての大きな山場だったように思います。
ホンモノの「吉本荒野(忍成修吾)」が実は、、というのも予想通りだったし、
分不相応な家で平和な家族を演じてきた沼田家の
一人一人の傷に塩を塗り、独りでは堪えられないところまで追い込んで膿を出す。。。
ニセ吉本の覚悟が伝わってきて、解っていてもグッときました。
そして、それはこの後に待っている今の沼田家の崩壊と、
全て失わないと生まれないモノへの布石となる、吉本の蒔いた種が芽をふくのを
確かめていく終盤へのアプローチなのですね。。。
好いドラマは音楽もイイ本多俊之さんのテーマ曲が
不安定な家族の姿、頑張ってる吉本の心理に添うように流れてとっても合ってる
最終回まで、ダレることなくこのままいって欲しい